まず結論
劇のタネで公開されている台本を使う場合は、劇のタネの利用条件として作品ページの条件に従い、 上演前に劇のタネ上で上演許可証を取得してください。
一般論としては、著作権法上、非営利・入場無料・出演者などの実演者に報酬を支払わないなどの条件を満たす学校文化祭等では、 上演について許諾が不要になり得る場面があります。ただし、これは「台本のコピー、改変、録画配布、ネット公開、作者や作品ごとの利用条件まで自由」という意味ではありません。
許可や確認が必要になりやすいケース
- 入場料、チケット代、上演を見るためのカンパ、投げ銭、パンフレット代など、上演の対価と見られ得る金銭を受け取る場合。
- 作者、出版社、劇団、管理団体、配布サイトなどが、上演前の申請や利用条件を明示している場合。
- 高校演劇大会、地区大会、コンクール、外部イベントなどで、主催者が書面の上演許可や許可証の提出を求める場合。
- チラシ、パンフレット、大会提出書類、配信ページなどに、作者名、原作名、翻訳者名、潤色者名、構成者名などの表示が必要になる場合。
- 台詞、結末、登場人物、設定、上演時間に合わせたカットなど、台本の内容を変更する場合。
- 紙の台本を人数分印刷・コピーする場合。PDFやクラウドストレージで共有する場合も、関係者内共有に限ること、公開リンクにしないこと、作品条件を守ることは別に確認してください。
- 上演を録画して配布、販売、配信、SNSや動画サイトへ投稿する場合。
- 古典や著作権保護期間が終わった作品を使う場合でも、現代語訳、翻訳、編曲、録音、写真、映像、出版台本の編集などに別の権利が残っている場合。
- 既存の音楽、映画、小説、漫画、ゲーム、写真、映像など、台本以外の第三者素材を使う場合。
ト書きと演出の違い
非営利・入場無料などの条件で上演自体が許諾不要になり得る場合でも、 作者の意図に反して台本の内容を変えてよい、という意味ではありません。 ト書きも、作品の場面、人物関係、結末、意味を支える要素であれば、変更には作者確認が必要になりやすい部分です。
演出の範囲に収まりやすい例
- 会場の構造に合わせて、出入りの方向や立ち位置を調整する。
- 指定された小道具が用意できず、作品の意味を変えない範囲で代用品を使う。
- 間、目線、照明、音響、距離感など、台本の意味を壊さない演技・演出上の解釈を加える。
改変として確認した方がよい例
- ト書きにある場所、時代、状況、人物関係を別物にする。
- 結末、主題、人物の印象が変わるようにト書きや場面を削る。
- 暴力、死、沈黙、身体接触、性別、年齢など、作者が意味を込めている可能性が高い指定を変える。
- 上演時間に合わせて場面や台詞を大きくカットする。
迷ったら、「観客が受け取る作品の意味が変わるか」「作者がその変更を知ったときに別作品だと感じる可能性があるか」で判断し、 変わる可能性がある場合は、上演前に改変内容を示して確認してください。
文化祭・高校演劇で確認する順番
迷ったときは、先に「公演の性質」と「台本の条件」を分けて確認します。 学校行事として無料で上演する場合でも、作者が指定する利用条件、大会規定、台本の複製や改変、録画・配信の扱いは別に確認が必要です。
- 観客から上演の対価と見られ得る料金を取るか。出演者や演出家などへ報酬を払うか。
- その台本は、上演フリー、要申請、改変不可、録画不可などの条件を持っているか。
- 大会や学校、会場、主催者が、書面の許可証や作者確認を求めているか。
- 上演のために紙の台本を印刷・コピーする部数と、PDF等を共有する範囲は、許諾範囲に入っているか。
- 作者名、原作名、翻訳者名、潤色者名、構成者名などの表示条件があるか。
- BGM、歌、映像、原作もの、古典の現代語訳・翻訳・録音など、台本以外の権利確認が必要な素材を使うか。
劇のタネで許可証を取る意味
劇のタネの上演許可証は、「どの作品を、誰が、どの月に、どの条件で上演するか」を記録するためのものです。 作者の条件、上演月、ステージ数、営利・非営利、複製・改変・映像利用の扱いを、後から確認できる形で残します。
とくに高校演劇や文化祭では、担当者が年度で変わることがあります。 許可証を残しておくと、先生、部員、会場、運営、作者の間で「許可を取ったか」「どの条件だったか」を確認しやすくなります。
このページの注意
このページは、劇のタネ上で台本を探す人向けの一般的な整理です。 個別の法律判断、学校や大会の規定、作者・権利者の条件はそれぞれ異なるため、最終的には対象作品の条件、主催者規定、権利者からの案内を確認してください。 判断に迷う場合は、学校や主催者、権利者、法律の専門家へ確認してください。
